山菜ハイク01.04.28.


超快晴!

これ食べられる?

ソロリとぶら下がって

コシアブラを採取

天ぷらは最高!

クロモジのお茶

童心にかえって

お疲れさまでした

予定が1週間遅れとなった4月28日、午前9時に北大阪急行千里中央駅に集合、余野行きのバスに乗って出発です。バスが山に入って行くと、車窓からヤマブキ、マルバアオダモ、シャガなどの花が望まれ、さらに深く登って行くと、山腹に満開のヤマザクラの花も見られるようになりました。ここ1週間ほど、季節が逆戻りしたような涼しい日が続き、予定が1週間延びたにもかかわらず、山菜はまだ大丈夫だろうとは思ってはいたものの、多少不安が残っていましたから、満開のヤマザクラを見つけた時はさすがにほっとしたものです。45分ほどバスに揺られ(眠っている人もいました)茨木市と豊能町の市町界がある峠付近でバスを降りました。今回の参加者は全部で7名、里山遊々クラブの常連ばかりで特別自己紹介する必要もなく、そのまますぐに農道へと入っていきます。

野辺にはムラサキケマン、ミヤマキケマン、カキドオシ、ヒメオドリコソウ、キュウリグサ、カラスノエンドウ、タチツボスミレ、ツボスミレ、スズメノヤリなどの花が次から次へと現われてきますが、野辺では常連の、参加者には馴染みの花たちばかりです。林の中に入るとミヤマハコベ、ヤブヘビイチゴ、ショウジョウバカマ、チゴユリ、ホウチャクソウ、シュンラン、マムシグサの一種などの花も現われてきました。

山菜としては花の付いたミツバアケビの新芽(新しいつるの先端)や、コアジサイ、ツルアジサイの新芽が見つかり少しずつ摘んでゆきます。さらに奥に入ると、カエデのような葉をしたモミジガサがたくさん生えており、勿論これも戴くことにします。モミジガサは数多い山菜の中でもトップクラスの美味しさで、里山遊々クラブとしては初の収穫です。同じところでハナイカダも生えていましたので、これも新芽を戴きます。

山の稜線近くになると、今日一番の目的物コシアブラの木が現われて来ました。多少時期が遅れているようですが、探せば頃合いの新芽を付けた木も見つかります。柔らかにしなる木を曲げて、数本の木から少しずつ戴くことにします。さらに登るとクロモジが花を付けているのに出会いました。春一番に花を付けるので、低いところでは既に終わっていますが、この辺りは標高500 m程もあるのでまだ見られるようです。香りが良く高級な爪楊枝にされ、香料も採れること。それから葉っぱをお茶にすることができると書いた本を見たことがあるなどと説明すると、いい香りだから一度お茶にしてみようということになり、これも一握りほど摘んでゆくことになりました。

ここからは下りです。途中ヤマアジサイの新芽やミツバも摘みました。ヤブカンゾウは遅すぎてさすがに固くて食べられません。またツルカノコソウやミツバツチグリ、アケビの花も見ることができました。再び農道に出、山田の中を進んで小さな峠を越え、少し下った田の畦道でヨメナとツリガネニンジンを摘むことにします。その横にはタラノキが生えており、参加者の一人はとげの生えた木と格闘しておられました。

この付近にはノアザミ、コオニタビラコ、オオジシバリ、ムラサキサギゴケ、キランソウ、キンポウゲ、キツネノボタン、ノミノフスマなどの花がたくさん咲いていて、まさに花盛りといった有様です。私(福本)はツリガネニンジンを求めて休耕田の畦道を歩いていましたが、数十cmの所でとぐろを巻いたマムシを見つけ、ギョと思わず身を引いてしまいました。今年最初のマムシとの遭遇です。

そこから5分ほど歩いたところの沢の中がいつもの宴会場で、今日もそこで料理と食事とします。常連ばかりなので心得たもの、山菜の料理方法だけを説明すれば後は皆さん各自思い思いに作業をして下さいます。1時間あまり後には山菜料理が並んでいました。モミジガサのお浸し、ツルアジサイのマヨネーズ和え、ツリガネニンジンの油炒め、ミツバアケビのごま和え、ミツバとヨメナの菜飯。天ぷらを揚げながらすこし遅目の昼食です。少し塩の効いた衣で揚げたコシアブラを大根おろしをたっぷり付けて食べると、まさに絶品。ハナイカダ、コアジサイ、ヤマアジサイ、ドクダミ、ヒメオドリコソウ、ツクシ、ツリガネニンジンと天ぷらは続きます。

ビール、日本酒、ワインと野外で戴くお酒は格別美味しくやがて食事も終わる頃、クロモジ茶に挑戦となりました。十分沸騰したお湯に葉を一掴み入れしばらくして火を止めます。何というさわやかな香り。ハーブティーの出来上がりです。なかなか好評で、今後は里山遊々クラブ恒例の飲み物になりそうです。

宴の後は後片付け。バスの時間まで1時間ほどもあり、バス停近くの児童公園を占拠して、鉄棒やぶらんこ、滑り台、果てはケンパまで。さわやかに晴れた春の一日、最後まで童心に返って過ごすことができました。

※文中で御紹介している山野草などの一部は下記リンク「野草図鑑」から「春の里山2」で御覧いただけます。


※今回は、引率して下さった福本さんから原稿をいただきました。有り難うございました。そしてお疲れさまでした。

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