礼文島紀行99.08.13〜16


礼文島

加藤旅館

澄海岬

エゾノコギリソウ?

イブキトラノオ?

かなりの迫力(ゴロタ岬)

海底が見える(ゴロタ山から)

利尻岳(桃岩展望台から)

謎?の地蔵岩

そう言えば「桃」岩

ウミネコが見送ってくれた

最北の島に行くのは夏が最適とばかりに、1999年の盆休みは礼文島に行くことになり、8月13日朝出発した。

関空から直行便で2時間、稚内に到着。降りたってみると、最北端の近くというのに結構暑かった。連絡バスに乗ること25分稚内駅前に到着、「ひとしのみせ」という食堂でみそらーめんを食べた。なかなか美味であった。

乗客名簿用の用紙に記入を済ませ、乗船券を買って礼文島行きの船に乗った。左手にノシャップ岬を見ながら進んでいくと、前方やや左手に富士山のようなきれいな山影が海の中に浮かんできた。利尻島であった。それを左手にさらに進むと前方に細長い島影が見えてきた。約2時間の航行の末礼文島の玄関口香深港に到着した。岸壁でひときわ賑やかな出迎えが目に映った。桃岩荘ユースホステルであった。

今日より3泊お世話になる加藤旅館に到着したのは、17時30分だった。風呂を先に済ませ、夕食に大広間に行くと、新鮮な海の幸をふんだんに使った豪勢な料理が並んでいた。私は魚介類が苦手なほうだったが、あまりのおいしさにきれいにたいらげてしまった。翌日西海岸のコースを歩くので、昼食用のおにぎりを頼んだ。

2日目

5時起きで散歩に出かける。気持ちの良いゆるやかな風が吹いていて気持ちがいい。

フェリーターミナル7時45分発のバスで約1時間、西上泊に着くと最初の目的地澄海岬に向かった。そこにはエメラルドグリーンの海が広がっていた。波風がきついのか、そのまわりの海岸は荒々しく削られていた。景色のいいところだったので、花などを眺めながらこのあたりを30分程歩きまわった。

スコトン岬に向かって歩き出してしばらく行くと、コースから少し外れているのに気が付いた。地図をよくみてなかったのと案内板が無かったので、危うく道を間違えそうになったのだ。今度は間違えないように地図をよく見ながら先へ進む。このハイキングコースの両側に咲いているいろんな花を眺めながら歩くのはなかなかきもちがいい。

歩き出して約1時間、鉄府の集落に到着した。運動不足のせいか、すでに息があがりはじめていた。まだこれから2時間程歩くというのに我ながら先が思いやられる。

目の前にそびえるゴロタ山に向かって、ゴロタの浜を進んでいく。急な上りにかかると持病の腰痛が出てきて、1歩足を出すのもつらくなってくる。ここさえ越えればと気を引き締め歩きつづける。てんぺんからは、さっき歩いてきたゴロタの浜がだいぶ下の方に見える。南東の方は礼文岳に続く尾根、北にはゴール地点のスコトン岬とその先に浮かぶ海鱸島が見える。ゴロタ岬の切り立った崖は、上からみるとかなり迫力があった。

北側の海を見ると、標高200M近い高さというのに海の底が見える。かなりの透明度だ。しばらく歩いていくと、西上泊の近くにあったのと同じような神社らしきものがあった。近くへいってみると、鮑古丹(あわびこたん)神社とかいてあった。

予定通り12時、へとへとになってスコトン岬にたどりついた。宗谷岬より南にあたるが島の最北端ということで、最果てにきたという気分を堪能できた。

12時30分、宿で用意してもらったおにぎりをほうばると、疲れのせいかベンチで30分程眠ってしまった。この後に久種湖にいくつもりだったが、明日にまわすことにし宿へ戻った。

3日目

この日は、レンタカーを借りて朝から礼文岳へ登りに行った。5〜6台分くらいの駐車スペースに車を停めて、その奥の礼文岳登山口(内路コース)より登りはじめた。

いきなり急な坂がはじまり、5分後には登ってきたところがすぐ真下の方に見えた。そこからは平坦で笹原の中を歩くという単調なコースだった。登りはじめて34分で起登臼コースとの合流点に到着。いろんな高山植物が咲いている中を登っていき、1時間6分で頂上にたどりついた。

山頂からの眺めの良い景色を期待していたが、すっぽりとガスに覆われて何も見えなかったのは残念だった。そこで群馬からやってきた青年に出会った。桃岩荘ユースホステルに泊まっていて、昨日、西海岸8時間コースを歩いてきたという。私は3時間歩いただけでへばっていたが・・・

山を下ってくると、桃岩荘ユースの泊まり客3人連れと出会った。桃岩荘ユースのCDやTシャツの話をしていた。かなり個性の強いユースホステルらしい。

山を下りてくると日本最北端の湖、久種湖へ向かった。花の種類が多く見られるのが6月下旬から7月上旬ということで、花の種類が少ないのは残念だった。あまり周辺の開発がされてないので、湖の景色は結構よかった。 

そこを1時間ほど散策した後、スコトン岬で昼食を摂ることにした。草の上に腰をおろし、おにぎりを取り出そうとリュックをガサガサさぐりはじめた途端、目の前に横1列に20羽ものうみねこが整列した。どうやらえさ(おにぎり)が目当てらしい。おにぎりをちぎって投げてやると、うみねこたちがいっせいに群がり取り合っていた。間近で見ると赤い目をしていて精悍な顔つきをしていた。

食事を済ませ今度は金田の岬へ行った。周りに何も無く海がただ広がっていて、ある意味ではスコトン岬よりは最果てというかんじだ。

そこから桃岩展望台へ行き、そこのあたりを散策する。元地灯台の方にも行ってみたかったが、車の所へ戻らなければならないので、疲れていた私はあきらめることにした。

今度は元地海岸へ行き、地蔵岩を見に行った。専門家の話では、この2つに割れた岩は元々1つではなく別々らしという、謎のある岩だ。

次に桃台・猫台という展望台に行き、桃岩展望台の反対側から桃岩を眺めてみた。山側からは、それ程桃の形に見えなかったが、こちらからははっきりそう見える。

宿に戻ると待っているのは豪勢な料理、3日も続けば普通は飽きてうんざりしそうだが、あまりにおいしいのでこの日もほとんど完食した。

4日目

ついに帰る日がきた。礼文島にいた4日間はあっという間だった。香深の港を出ると、えさを目当てにうみねこが、船に並ぶように飛んできた。島へは船で行き来するのが情緒があっていい。また何年かしたら行こうと思う。

旅日記に戻る