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幕開けは「鷲ぬ鳥節」 小学生はピアニカ 中学生はリコーダー 新成人! 最後はやっぱり・・・ 地方お疲れさまです。 何と六線を弾いている?私 |
朝から雨。島の天気は変わりやすい。「西表がはっきり見えたら天気が崩れる。」のだそうだ。今日帰る予定の人は落ち着かない。まもなく飛行機欠航の知らせが入る。今度はこっちが落ち着かない。明日飛行機で帰るのである。 船よりは欠航しにくい、と言うことだったので飛行機にしたのだが、雨雲が下がりすぎるとダメらしい。それでも朝一番の船は出た。これがあまりにひどかったら2便以降が欠航になるというシステムらしい。そんなんで大丈夫なんだろうか。 なっちゃんを見送りに港へ行くと、入れ替わりに晴れ着を着たお嬢さんが降りてきた。今日は成人式なんだ。離島の成人式は、だいたい早めに行われる。大概の成人が学生だったり、町で働いていたりするため、正月休みの間に行うのだ。 観光客は、成人式自体には出席できなかったが、その後の祝賀会には参加することができた。幕開けは定番の「鷲ぬ鳥節」だが、振り付けがわかりやすい。新成人の親の演目もあって、芸能が盛んな土地柄を感じさせる。 と思ったら、新成人の後輩にあたる小学生はピアニカ、中学生はリコーダーだった。あら、三味線はないの?とは、思ったが、まあそんなものか。そういう私も大阪生まれの大阪育ちでありながら河内音頭は全くわからない。「何で八重山民謡してるわけ?」と聞かれれば答えに窮してしまう。「好きだから」としか言えない。 ひととおり済むと、新成人が舞台に上がり挨拶をする。ここぞとばかりに拍手がわき起こる。その理由は、挨拶の言葉にある。島の言葉で話さなければならないのである。カンニングペーパーを見ながらのたどたどしい挨拶に場内の大人からあたたかい拍手が送られる。とても、良い成人式だった。 夕方になって成人式の地方をひとりで務めた周二さんが「六線」を持って来られた。成人式で使っていたものだ。文字通り、三味線の倍の弦が張ってある。この楽器は、登川誠仁さんでつとに有名だが、弦が倍ある分だけ演奏するのに体力が必要である。その代わりにひとりで演奏しても華やかな音が鳴る。六線の音に乗って宴が始まる。 周二さんが、からくい(糸巻き)をキリキリと巻き上げて、「とぅばらーま」を唄いはじめる。キイが高いので女性陣も合いの手を入れづらい感じなので、しょうがないから、「つんだら〜さぁ〜、つんだら〜さぁ〜」と入れていると、「次、唄え。」「えっ、僕?」と考えている暇はない。 「月ゆ見りば昔の月やしが〜、変わて行くそや人の心」とやったが、果たして返しになっていたかどうか。 |
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