ツチガキ ミゾソバ レモンエゴマ メナモミ ハナビラニカワタケ クヌギタケ ナツハゼ ヒメフサホウキタケ アミタケ ヒメカバイロタケ シロオニタケ |
2002年9月28日 曇り 久しぶりにまとまった雨が降り続いたその雨上がり、波切不動へ水汲みを兼ね音羽山に登った。波切不動までは水を汲むため毎週のように来ていたが、音羽山はほぼ3ヶ月ぶり。 昨年9月の里山便りは、風邪をひいて欠いてしまっているので、その補填のために登ることにした。小山の集落を過ぎ音羽川入り口付近に車を止めて林道を歩く。午後1時。 林道沿いには秋の花、ミズヒキ、ミゾソバ、ツリフネソウ、アキチョウジ、マツカゼソウ(ミカン科の草本で、葉を潰すとサンショのような匂いがする)などがたくさん咲いて目を楽しませてくれる。 波切不動を過ぎ、林道を離れて天狗岩下の谷に入ると、レモンエゴマ(レモンの香りがするらしい)とメナモミが群生している。谷沿いの倒木や枯木には幾種類かのキノコが生えていた。ウスヒラタケ、アラゲキクラゲは食べられるが僅かで摂るまでもない。 ハナビラニカワタケは戴いて帰って夕食の酢の物にした。その他ニクウスバタケやカワラタケなど。最近芦生ばかりへ通っているのでたまに音羽山を歩くと音羽山の林床が暗いことに気づく。これはヤブツバキ、ソヨゴ、アラカシなどの照葉樹が、それも細い木が混んで生えているからだ。いかにも里に近い山らしい。 谷から天狗岩に登る、ここも久しぶり。何故かほっとさせるものがあり、20分ほどの時を漫然と過ごしてしまった。天狗岩から東海自然歩道に出るまでの尾根上でシロオニタケの仲間とホオベニシロアシイグチといったキノコを何本か見る。こういうキノコを見かけることができるということは、この秋は昨年のような不作(キノコが)ではないとのことか? 東海自然歩道に出て間もなく、野鳥の一群に出会った。最初はエナガ、この鳥は手を伸ばせば届きそうなほどのところまで近づき、私を観察していく。続いてメジロ、シジュウガラ、最後はヤマガラと。こうした異なる種類の野鳥が群れているのも、秋が深まっていくことの証しである。 東海自然歩道をたどって音羽山の頂上、四囲は煙って京都も琵琶湖も霞んでいる。午前中雨が降っていたので登山者の姿は見えない。頂上でこれからの予定を考えていたが、ゆっくりし過ぎて次第に気力が萎え、結局電波塔から小山へ下ることにした。 今年の木の実は稔りが悪い。例年鈴なりのナツハゼも今年はまばらに実をつけているに過ぎない。開花時の天候が悪かったのだろうか?アケビの実はまだ青い。例年であればもう十分に熟している頃なのだが。 電波塔とのほぼ中間辺り、ヤマノイモのムカゴが鈴なりになっているのに出会った。これは今年も豊作のようだ。あまり沢山あるので三口ほど頬張る。ムカゴの食べ方は色々あるが、生で食べるのが一番美味しいのではないかと思う。塩昆布でも持っていって一緒に食べればもっと美味しく食べられそう。ムカゴの採れる季節に山を歩くのであれば、食料なしで出かけても大丈夫だと思うほどこれは大量に且つ容易に採れる。 電波塔付近でアミタケを10本ほど見付けた。これは戴いて帰り夕食の味噌汁の具にした。下りの尾根では、マツの枯れ木にヒメフサホウキタケとヒメカバイロタケを見る。そして樹下にはシロオニタケの群生も。キノコにたくさん出会えるこれからは、一年でも一番楽しい山歩きができる季節である。 小山に下りついたのは午後4時30分、随分ゆっくりしていたものである。 |