北アルプス紀行(2)01.09.14〜16


種池山荘の朝焼け

今日登る爺ヶ岳

種池山荘から立山・剣を望む

ミヤマダイコンソウ

何と雷鳥の子供に出会った!

爺ヶ岳山頂

次の目的地鹿島槍ヶ岳

コマクサ

ウラジロナナカマド

トウヤクリンドウ

鹿島槍ヶ岳山頂

「種池山荘〜冷池山荘」(2日目)

山荘の朝は早い。5時半には朝食で6時15分に集合。朝食後1杯150円というコーヒー(勿論インスタントです)を手に、山荘の外へ出て見る。昨日の雨はようやく上がり、曇りながらもかすかに青空も覗いている。朝焼けが少し出ているので、また雨が降るかもしれないと予測しつつも、とりあえずは朝の雨上がりの景色に一安心である。眼下に雲海が広がり、その向こうには南アルプスの甲斐駒・北岳が望める。

正面には蓮華岳・針ノ木岳・スバリ岳が連なり、右手奥には立山〜剣が広がっている。真左手には本日登る爺が岳南峰がそびえており、登山意欲がフツフツと湧きあがってくる。山の気温はかなり低いのだろう。トレーナー1枚で外に居たら寒い程である。

6時半、種池山荘を後にして、爺が岳南峰を目指す。爺が岳は残雪期に種まき爺さんの雪形が現れることからその名が付いたと言う。既に高い木々はなく、周りはハイマツ・ササ・シャクヤクの翠に一面が覆われている。山荘の周りではその隙間に、チングルマの畑が広がっている。歩いていくと赤や黄色の絨毯になっているところも目に入ってくる。ウラシマツツジ・ミヤマダイコンソウ・イワツメクサ・ミネウスユキソウ等など、後ろを振り返れば山荘の前から見えた山々がより鮮明に近く大きく見えている。前方左手には今日目指す鹿島槍ケ岳の姿も美しく見え、本日の景観は文句なしである。気持ちよく元気よく歩いていると、ナント雷鳥の子供が現れた。可愛い鳴き声も聞けた。今日は朝からついている!!

1時間ほどの歩行で最初の目的地「爺が岳南峰」に到着。標高2670m。爺が岳は北・中・南の3峰から成っている。その内の南峰へ到着である。山頂からの眺めはまた絶品で、雲海のはるか彼方にうっすらとではあるが、頂きに雪をかぶった富士山を見付けることが出来た。なんという幸運だろう。穂高連峰は雲に隠れて見えなかったけれども、蓮華〜針ノ木〜スバリ、向こうに薬師岳、そして立山〜剣はほとんどその日1日中ずーっと私達にその姿を見せてくれており、目に焼き付いている。

爺が岳中峰・北峰は巻いて、冷池山荘を目指す。若干の上りとあとは下り一方で、楽しく歩く。ところがその下りに危険が一杯である。とある年配の叔父様がけ躓いた。思いザックも背負っておりブレーキが利かない。危うく崖下へ転落しそうになる。なんとか体を捻り山側へ倒れ込んで事無きを得たが、一歩間違えれば奈落の底である。しかも、前の人を巻込む可能性大で、とても恐ろしいことである。下りはより注意が必要とされることを実感する。

こんな岩の隙間に??と思うような場所に可愛らしくコマクサが咲いている。白にほんのりとピンクがかったような小さくて可愛い花である。また、季節はずれにハクサンイチゲが少し残っていて、私達を待っていてくれた。

冷池乗越〜赤岩尾根経由で登ってくるコースとの合流点。この先の地点で少し前に滑落してヘリのお世話になった人がいるらしい。足元注意を促される。この辺りはずーっと稜線歩きになっているのだが、丁度県境になっているそうである。右手が長野県、左手が富山県なのだそうだ。富山県側は何度も言うように剣〜立山もよく見えて素晴らしい眺めであったのに、どういうわけか長野県側はさっぱりで最後まで霧に覆われていてその全貌を垣間見ることは出来なかった。

風はいつも富山県から長野県側に向かって吹いており、長野県側にお花畑は広がっているそうである。もちろん既に花の季節は終わっているので、差支えないとも言えるのだが、風はその県境の尾根にぶつかって止まってしまうのか、長野側の霧を追い払ってはくれず、その姿が見えないのはやはり残念である。

そうこうしている内に、無事冷池山荘到着である。今夜はここで宿泊の予定なので、大きな荷物は預かってもらい、必要なものだけ持って軽装で鹿島槍ケ岳を目指す。

荷物が軽くなった分、足取りも軽い。早速周りの木々や花に眼が留まる。ウラジロナナカマドの赤い実、二つ対になったような赤い実のオオヒョウタンボク(毒があるらしい)、シラタマ、アカモノ、コケモモ、トウヤクリンドウ、ヤマハハコグサ、ネバリノギラン、ベニバナイチゴ等など、鹿島槍ケ岳は花の100名山に数えられているそうであるが、花の盛りを過ぎてなお山行く人々の目を十二分に楽しませてくれている。手前の布引岳(標高2683m)を通り越し、本日いや本ツアーの最終目的地「鹿島槍ケ岳南峰」到達。11時50分。冷池山荘から約2時間半。標高2890m。こちらも南峰というからには北峰がある。双耳峰と呼ばれる二つの峰はその美しい姿が昔から登山者に愛されているそうである。

南峰山頂に到着するころ、下からガスが上がってきて、周りの景色を隠してしまった。が、そこで昼食。風が冷たく、汗ばんだ体が一気に冷えて行く。上着を重ねて着込んでお弁当に在り付く。ガイドさんが山頂でお湯を沸かし、皆にコーヒーを入れてくれた。その暖かく美味しかったこと。

時折風にあおられてガスが掻き消え剣方面が姿を現すが、またすぐに隠れてしまう。そんな思わせぶりな感じが「女心となんとか・・・」と同じだねー、なんて会話も出て、それもまた一つの思い出となる。しかし、晴れ間の瞬間には剣の向こう側に日本海と思われる海らしき景色も見え、やはり素晴らしい展望だったのだと思う。残念ながら五竜方面はまったくその影を伺うことも出来なかった。長野県はどうも機嫌が悪かったようだ。

1時間弱の休憩の後、心残りはあるものの下山することにする。下りはまたまた足元に注意しつつも、やはりスピードは随分早い。会話も弾み軽快な足取りで下っていたら、途中で雲行きが怪しくなりますますスピードアップ。山荘を目前にしてとうとう雨が振り出す。慌てず急いで山荘到着、14時30分。山頂から約1時間50分である。山荘の標高2410m。本日の行動時間約8時間、歩行時間6時間半。朝焼けの予報敵中で、明日の天気にまた不安が・・・。


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