「芦生の森から」05.09.03.


ホツツジ

ツチアケビ

コミネカエデ

ツノハシバミ(食)

カバイロツルタケ(食)

カリガネソウ

ヌスビトハギ

トチの実

一ボケの滝1

一ボケの滝2

一ボケの滝3

一ボケの滝4

一ボケの滝5

ヤマジノホトトギス

二ボケの滝

ヤマボウシ

コンイロイッポンシメジ

フシグロセンソウ

曇り一時雨・久多〜三国岳〜P892m〜大谷出合〜一ボケ〜天狗岳〜一ボケ出合〜二ボケ〜府大演習林南縁境界尾根〜久多

久多川の滝谷と岩屋谷の出合午前6時15分出発。曇っているせいもあるだろうが、さすがに9月の声を聞くと朝が遅くなったような気がする。岩屋谷林道を終点まで歩き、三国岳登山道を50mほど歩くと登山道が急な階段を登るようになる。そこで渓流足袋に履き替え、流れの中に入っていくことにした。

今日の予定はこの岩屋谷を溯行することから始まる。薄暗い谷の中を進むことわずか、右岸から小谷を入れる頃から谷が狭まって滝が連続してくる。2〜3mの小滝だが10個ほど連なるとなかなか見応えがあり、巻かなければならない滝もあって結構楽しめる。

ところがそれを過ぎると時々小滝やナメが出てくる程度の平凡な流れとなってしまい、いつの間にやら流れが途絶えるほどのわずかな水量となってしまう。それにしてもガマガエル(ナガレガマガエルというそうだが)の多い谷で、突然現れるものだから何度驚かされたか知れない。

二俣を左に入ったところで長靴に履き替え、水の滲んでいるような急な谷を登り詰めるとチシマザサの薮になってしまう。薮の途切れたところを繋いで上り詰めれば、三国岳のすぐ北東の稜線にでてきた。少し登れば山頂、午前7時50分着。

谷の途中から懸かり始めたガスがいつの間にか消えていたので、きっと晴れたのだろうと思っていたが、山頂にたどり着いて雲海を抜け出たのだと知った。しかし雲海の上も曇り空で、すっきりしない天候に比良の山並みも霞んでいる。山頂から岩谷峠方面に向かう。国境尾根の針畑側は雲海なのに芦生側には雲が無い。高山や鈴鹿の山ではこういう現象によく出会ったが、芦生ではあまり体験しないことだ。

P941m尾根を西へ辿り、P892mに午前8時50分着、朝食を摂る。初夏のような野鳥の囀りも、真夏のような蝉の声も聞こえない。時々静寂を破るのはアオバトの声か啄木鳥のドラミング。

ピークから少し南、西へ派生する尾根があり、今度はこれを下って行く。上部は緩やかで歩きやすいところであったが、急に傾斜を強めると稜線のハッキリしないとりとめもない斜面に変わる。こんなところは磁石を見ながら目標物を定めて一旦そこまで下り、そこでまた磁石を見て目標物を記憶して下るということを繰り返す。

下るほどに稜線らしいものが現れるが、相変わらず強い傾斜地で木に掴って下ることも度々のこと。河原が見えてくるとわずかで由良川、最後まで細引の助けを借りなくてもたどり着くことが出来た。

午前9時50分着、渓流足袋に履き替え由良川を10分あまり下れば大谷出合である。長い下りに汗が噴き出していたので今日最初の水浴び。先週よりも冷たくなったような気がするが、もともとこの夏は例年のようには水の温むことはなかった。

大谷に入り20分ほどで一ボケ出合、今度はこの谷を溯行する。一ボケに入ると2m前後の滝が7個ほどあり、その後連続する滝場に入っていく。4m・5m・2段10m・5m(これを登るのに大変苦労した)・ナメが2本・7m(巻く)。一旦平流となった後、再び3m・10m・ナメ・10mのナメ滝・倒木の詰まったナメと続いて平流となる。

この辺りは芦生らしい優しい山肌が四囲に広がり、今までの厳しい谷が嘘のようだ。と、すぐに二俣、ここはナメ滝が続く右俣を択んで登る。出合から水が涸れるまでナメ滝とナメと小滝が延々と続いているのはりっぱだが、倒木と土砂が谷を埋めて半分以上が隠れているのはなんとも残念なことだ。

水が涸れ最後まで詰め上がると天狗岳山頂、11時55分着。山頂から城丹国境尾根へ、最近踏み跡が鮮明になってしまったのはやってくる人が増えたためだろうか。国境尾根を東へ天狗岳方面に向かい、P936mとの中間辺りから北へ延びる枝尾根に入った。

一旦下って小ピークを越え、大きなヒノキが生える尾根をさらに北へ下る。北西に方向を変えてしばらく下ると、傾斜が急に強まり朝方と同じようなとりとめのない尾根になって磁石頼りに下って行く。ただここは一ボケと大谷本流の合流点を目指すわけであるから、両側の地形を注意深く観察しておれば誤ることはない。一ボケ出合13時20分着、ここで2回目の水浴び、由良川本流より少し冷たいようだ。

ここから二ボケまでの緩やかで広々とした河原はいつ来ても心癒される。ここを通るのは今年5回目、通るたびにカツラの巨木に挨拶して抱きつくことにしているのだが、迷惑かなあ。

一ボケから二ボケ出合まで20分ほど、今度はナメ滝の連続しているのが見える二ボケに入る。出合から30本ほどのナメ滝とナメと小滝が連続しており、一ボケと違って女性的な優しい表情をした谷だ。しかも滝の中かその横を登ればどれも簡単に越えられるのだが、残念なことに倒木が多く時々景観を壊していてがっかりさせられた。

一旦滝が終わり両側にそそり立つ岩壁の下、巨岩の累々と積み重なる中を登って行くと、この谷のハイライト5段50mのナメ滝(下段だけであるが)が眼前に現れる。ところがその時、急に強い雨が降り始め、慌ててカッパの上下を着けることになった。雨は止みそうにはなく、「増水しては大変」と、先を急がされて楽しんで滝を登るゆとりもない。ちなみにこの滝は、高度感があるので少し緊張するが、全部たやすく登ることができた。

上り詰めると今までとは打って変わり、芦生の源流らしい穏やかな流れとなって谷は二分する。これを左に入る予定にしていたが、水量があまりに少なく見えたため誤って右を択んでしまった(お陰で思ったところと違うところへ登りついたが、そこは通い慣れた城丹国境尾根、地図を出すまでもなくすぐに何処かが判る)。二俣を過ぎる頃には雨も止み、水の涸れる直前に長靴に履き替えた。P936mの南、府大演習林南縁尾根の付け根に15時10分着。

今年は花も多かったが果実の稔りも凄い、ここではヤマボウシの赤い球形の果実が鈴生りに実っていた。よく熟れたものを10個ほど、山から戴くこの秋最初の賜り物だ。南縁尾根の歩道を下って途中から南東に分かれ、岩屋谷と滝谷出合を目指したが、今回もピッタリというわけにはいかなかった。

出合16時10分着、今日3度目の水浴びをする。水は冷たく、夏の過ぎてしまったことを知る。見ればすぐ横にフシグロセンノウの大きな朱色の花が艶然と咲いていた。

補記:1週間前の8月28日、岩屋谷から三国岳へ至る尾根道の西側の谷を登った。入口のナメを越えると5〜10mほどの斜滝が7本続くが、中の3本はホールドが細かくよく滑るので巻いた。その他は傾斜が緩くて簡単に登ることが出来る。その後3m前後の滝が数個続いたあとしばらく平凡になったが、二俣を右に入ってから200mほどは小滝やナメが連続し、谷の中が全て滝といった状態であった。やがて傾斜が緩くなって滝がなくなり、水が殆ど涸れる頃、右の尾根へ上がれば登山道に出る。

同じ日、大谷の二ボケの少し下流右岸から入る小さな谷を登った。出合から水が涸れるまで延々と小滝が続く。まさしく谷中滝だらけで、休む場もないほどであった。殆どが5mまでの小滝であるが、大谷本流から望める最上部の滝が15mほどあり、ホールドは十分だが傾斜がきつくて高度感があってかなり緊張する。それ以外は流れの中かその横を全て登ることができるので結構面白い。


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